garbagetown

個人の日記です

Seasar Conference 2009 Spring


行ってきました。拝聴したセッションは下記の三つ。

Cubby in Action

今年の 3 月にベータ版がリリースされた cubby 2.0 系では、利用する DI コンテナがプラグイン化され、seasar2 以外に spring frameworkgoogle guice などとも組み合わせて使用できるようになるという、まったく予想もしなかった新機能を備えました。
ぼくは seasar2 以外のコンテナはまともに使えないので、このプラグイン化は特に大きなメリットではないのですが、面倒くさい政治的理由で DI コンテナが決まっていたとしても対応できる道があるので安心です。
また、プラグイン機構を備えたことで、例えばセッションによるユーザ認証などの定型的な処理はプラグイン化して再利用できるのではないかと期待しています。
と、ここまではオフィシャルのドキュメントを見て知っていた話で、実は cubby 2.0 にはその他にも POJO Action など、いくつかの新機能が隠されていました。
個人的に感激したのが Oval によるバリデーション。cubby 1.x のバリデーションは cubby 導入の敷居を悪戯に上げるに充分なほど面倒くさい印象を与える仕様だったのですが、cubby 2.0 からはアノテーションによるバリデーションが可能になります。
text というフィールドにバリデーションを掛けたい場合はこんな感じ。

@RequestParameter @NotNull @NotEmpty @MaxLength(10)
public String text;
public void initialize() {
    add(new OvalValidationRule());
}

他にも cubby 1.x から存在していた秘密の機能コンバータの存在を知ることが出来たり、実りの多いセッションでした。聴けて良かったです。
それにしてもやっぱり cubby いいですよ。これで tiles ライクなレイアウト用カスタムタグが付いたらもう文句なしです。自分で書くか。

事例発表 2

事例発表 2 は下記の三本立て。

S2Click をはじめとする Seasar ファミリーを活用したアジャイルシステム開発事例

お目当ての竹添さんのセッション。
Amateras ERD を使った ERD セントリックなアジャイル開発がとても参考になりました。時間切れでお話は聞けませんでしたが、講演資料にあるテストデータ excel の自動生成や、selenium の代替となりそうな WebDriver によるテスト周りの効率化もめちゃくちゃ気になりました。
cubbyarchetype を使って雛形をガコっと作ったら Amateras ERD と s2jdbc-gen でエンティティを自動生成して、s2jdbc でタイプセーフかつアジャイルに開発して、テストは junit4 と webdriver のテストケースを hudson で回して、などと妄想が湧き出して来るようなセッションでした。聴けて良かったです。

Seasar 入門から始めた 300 機能のシステム開発

スルーしてもいいのですが、あえて書きます。とても酷いセッションでした。
カンファレンスに来るくらいの人であれば誰でも知っているようなことを、昔話、苦労話としてダラダラ話しているだけで、得られるものは何も無く、挙句の果てには具体的な話は何も無いままガッツポーズと共に「皆で良くしよう!」とか精神論を言い出す始末。時間の無駄でした。

アジャイルSeasar2 とケータイと私

seasar2 導入による成功体験と、新たに発生した課題、その課題をクリアしたことで発生した開発チームの意識変化といった内容で、タイトルとはあまり関係ありませんでしたが、技術的な事例紹介のみにフォーカスして行ったぼくにはとても新鮮でした。
日々、若手の主体性の無さに歯痒い思いをしているので、こういったチームビルディングの成功事例紹介は気持ちを前向きにさせてくれるもので、聴けて良かったです。
また、セッションスピーカの「家に早く帰れるようになった」と言う言葉が印象的でした。ひょっとすると oss 開発者冥利に尽きる瞬間だったのではないでしょうか。

携帯Webアプリケーション開発の基本とフレームワークmobylet」の紹介

ひがさんの BigtableとJDOの勝ちパターン は大混雑になるのが目に見えていたし、携帯周りのナレッジ紹介もあるとのことで初めから mobylet 目当てで聴きました。
正直 mobylet の詳細はよく分からなかったのですが、近頃の携帯事情がとても勉強になりましたし、「絵文字は mobylet ががんばるからもう怖くない」という熱い想いはひしひしと伝わってきました。
地味に知らなかった FireMobileSimulator を知ることが出来たのも良かったです。
今後も携帯対応案件は増え続けていくと考えられるので、mobylet は少し掘り下げて遊んでみようと思います。