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個人の日記です

WEB+DB PRESS vol.74

見本誌を頂きました。ありがとうございます!

WEB+DB PRESS Vol.74

WEB+DB PRESS Vol.74

今回の特集は「良い設計の基礎知識」「MySQL 実践入門」の二本です。また、一般記事として「LTSV でログ活用」、「コードに効く英語」の二本が掲載されており、新連載も三本スタートしています。

以下、簡単ではありますが紹介します。

良い設計の基礎知識

毎年恒例の新人応援号らしい特集で、設計とは何か、設計の原則から実践的設計、クラス設計、Web アプリケーション設計、ロジック設計まで実に 37 ページに渡って書かれています。

具体的な設計例として Java の Web アプリケーションが取り上げられている点が最近にしては珍しいと感じましたが、エンタープライズ分野ではまだまだ Java 開発案件も多いので、新人応援号を意識した良い判断だと思います。

得てして xxx 指向だの yyy 駆動だのと方法論に走りがちな設計に関する特集ですが、具体的な内容と抽象的な内容がバランス良く書かれています。「最後に」にある「本当に満たすべきなのは要件の背後にある欲求です」という一文には大きく頷かされました。

MySQL 実践入門

漢(オトコ)のコンピュータ道 で有名な奥野さんによる MySQL 5.6 の特集記事です。と言っても、新バージョンに特化した内容ではなく、インストールからアプリケーション開発、運用、パフォーマンスチューニングなど、こちらも新人応援号を意識した幅広い内容となっています。

MySQL レプリケーションの設定から運用、スロークエリログの監視と EXPLAIN によるパフォーマンスチューニングなど、実践的な内容も理屈から丁寧に解説されています。

LTSV でログ活用

恥ずかしながら知らなかったのですが LTSV は Labeled Tab-Separeted Vlues の略で、ログ出力に適したフォーマットだそうです。

誰もが一度は目にしたことのある Apache HTTP Server の Combined Log Format との比較や、近年のビッグデータブームから注目を集めている Apache Hadoop や Fluentd などとの関連について記載されています。

最後に「LTSV のブーム」と題して、著者の田中さんが LTSV に注目してから公式サイトを立ち上げるまでのくだりが猛烈なスピード感と共に記載されており、アウトプットの重要性やソーシャルメディアを活用した啓蒙活動の可能性などを感じ取ることができます。

コードに効く英語

情報システムに携わる以上、英語を避けて通ることはできません。今後、この傾向が益々強まることは確実で、英語がある程度できないと職を失う可能性すら充分にあり得ると予想しています。

この記事では、英語とプログラミング、特にクラス名とメソッド名の命名方法について書かれています。

中学生の授業で習った S+V (第 1 文型) や S+V+C (第 2 文型) などとオブジェクト同士の関連が図解入りで分かり易く解説されていて、クラス名、メソッド名の命名方法を体系的に整理することができます。

まとめ

新人応援号と言うこともあり、色褪せしにくい本質的な内容をまとめて読める一冊でした。

発売日は先週 4 月 24 日の水曜日です。まだ Amazon に在庫がありますし、都内の大きめの書店であれば手に入ると思います。